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ねむい

睡魔と戦うのに忙しいので労働は別な人に任せたい

アイカツ!TRPGを作った話 その1

はじめに

はじめまして。黄色と申します。
この記事はアイカツ! Advent Calendarの11日目として書かれました。

www.adventar.org
今回は、私が製作した『アイカツ!TRPG』について書きたいと思います。
TRPGに興味ない方も読んで頂けると嬉しいです。

アイカツ!TRPGとは

私が代表を務める同人サークル「好きにしろよ」が製作し、2015年2月の「芸能人はカードが命!6」にて頒布させていただいたTRPGシステムです。
タイトル通り、『アイカツ!』を題材にしたTRPGシステムです。
アイカツ!』の1年目(1~51話)を対象としたルールとなっており、ドリアカや星座ドレスのルールは『アイカツ!TRPG ~2年目編~』に収録予定です。
なお、今後の頒布予定はありません(後述)


アイカツ!とは

アイカツ!』を知らない人に対して簡単な説明を。
アイカツ!』とは、2012年10月から稼働しているバンダイ製作のアーケードカードゲームおよび、同時期より放送開始したサンライズ製作・テレビ東京系にて放送中のTVアニメです。
自身がアイドルになり、衣装が書かれたアイカツカードとダンスと歌で観客を盛り上げ、ナンバーワンアイドルを目指すゲームです。
アニメ版では、新人アイドルの女の子が主人公となり、同じようにカードと歌・ダンス等で観客を盛り上げナンバーワンアイドルを目指します。
可愛いキャラクター、質の高いダンスCGアニメーション、格好良いスペシャルアピール、大人が聴いても可愛い&格好良い楽曲などによって大人気ヒット中な作品です。
現在ゲーム版は2016年シリーズ第2段が稼働中、アニメ版は4年目に突入しました。
今後も目が離せないビッグタイトルです!

www.aikatsu.com

www.aikatsu.net


TRPGとは

簡単に、TRPGの説明をば。

TRPG(テーブルトーク・ロールプレイングゲーム)とは、非電源ゲームと呼ばれる分類のゲームの1つです。
テーブルトーク、つまり会話によって話を進めいくRPGです。
特徴は自由度の高さとなりきり度の高さです。
シナリオを進める役割は人間が行うため、プレイヤーの行動によってどんな展開にもなり得る自由度を持ちます*1そして様々な世界観のゲームが存在しているため、プレイヤーは勇者にも魔王にも転校生にも超能力者にも冒険者にも探索者にもなれます。
上記の2点がジャンルとしての魅力です。

ゲームを進行するGM(ゲームマスター)と実際にプレイするPL(プレイヤー)に別れ、準備されたシナリオ(物語の大筋になるもの、大抵はGMが準備)に沿ってゲームが進行します。
GMが書いたシナリオのシチュエーションに対してPLが対応し、その対応の結果によって物語が分岐したり良い結果に進んだり悪くなったりする変化を楽しみます。

また、TRPGの特徴の1つとしてダイス(サイコロ)を振る点も挙げられます。
少ないものは2面、多いと100面程度まであるダイスを振ってプレイヤーの行動が成功するか失敗するか、あるいはどれくらい効果があるかなどを判定します。
このダイスの目によってシナリオが成功したり失敗したりするランダム要素によってゲームに緊張感が生まれます。ダイスはTRPGの醍醐味と言えます。

なぜ作ろうと思ったのか

私がなぜこのゲームを作ろうとしたのかと言うと、理由は2つあります。

  • 世界観がTRPG向き
  • 同作品TRPGがない

世界観がTRPG向き

アイカツ!』の世界観は、女の子がアイドルになって活躍するものです。
作品中の女の子はアイドル学校、スターライト学園に入学した時点からアイドルとして活動します。
入学すれば誰でもアイドルになれるんですね。
この、"誰でもアイドルになれる"といった点がTRPGとしてやりやすく感じました。
また、個性があった方がアイドルとして有利という面も、自由にキャラクターを作れるTRPGとして面白くなるだろうなと考えました。

さらに、TVアニメ版で主人公達が行うアイドルとしての活動が、おおよそ一般的なアイドルの活動とは違っており*2
こういった自由度の高さも、TRPGにしたら面白いだろうなと感じました。
自由度が高いだけでなく、オーディションなどの勝負要素も多く、ゲームとして再現しやすい側面もありました。

その他にも、以下のような要素がTRPGとしてルールやシナリオを作成しやすくなる要因だと考えています

  • 舞台がしっかりしている
  • 先生や友人、デザイナーなどNPCが豊富
  • 話数が多く、世界観が出来上がっている
  • 話が1話完結であり、流れもできあがっている(依頼 → 特訓 → ステージ)


また作品の世界観とは少し離れますが、ゲーム版で自身のキャラクターになりきって遊ぶという要素が、これ以上ないくらいTRPG向きでした。
まさに「自分も『アイカツ!』の世界に入ってアイドル活動がしたい!」というTRPGの根源的な欲求そのものです。

TRPGがない

アイカツ!TRPGに向いているなら、すでに誰かが作っているかも知れない!」と思い調べましたが、見つかりませんでした。
既存のシステム上にアイカツ!の世界観を再現する*3ケースは見かけましたが、独自のものは見つかりませんでした。
ないなら作るしか無い。というわけで自作する事に。

すでに製作済みの方がいらっしゃったら後追いでパクってすみませんでした。お詫びいたします。それと1部ください。


ルールを作る際に気をつけたこと

新規のTRPGの製作は初めてでしたが、ルール作成の際に気をつけた事がありました。

  • どれだけ世界観を再現できるか
  • 本来のゲーム性を損なわない
  • シンプルで始めやすいか

どれだけ世界観を再現できる

キャラクター再現モノのTRPGは、どれだけそのシステムで元のゲームの再現できるのかが肝です。
逆に、ゲームやアニメで出来ない事や禁止されている事は、ルール上でも禁止にする事が重要です。
例えば、アニメでCMのイメージキャラクターになるお話があればゲーム上でもそれを再現できる事が望ましいです。
禁止の例としては、『アイカツ!』には、暴力描写や不正はありません。ですから、ゲームでもそれは禁止するようにしました。
また、アイドルとして依頼を受ける、デザイナーに会ってプレミアムレアドレスをもらう、オーディションをするなど、『アイカツ!』としてお約束な部分はたくさんあります。

また、出来ることの範囲だけではなく『アイカツ!』という作品の根底に流れる"スポ根モノ"としての世界観も再現できないかと考えました。
努力しなければトップアイドルにはなれない、だからこそ厳しく自分たちを磨き続ける。
そういう世界観をTRPGでどう再現するか、そこを考えました。

この問題については、「キャラクター成長」「シナリオ丸投げ」「ダンス締め」という形で再現しました。

シナリオ丸投げ

作品のシーン再現*4については、シナリオ製作者をアニメの脚本家に見立てて、どんな話にするかをお任せしました。
もともと『アイカツ!』のお仕事は自由度が高いですし、学園長からの依頼も特別な条件が必要なものではありません*5
それに下手にルールで縛るよりもキャラクター同士の掛け合いができるよう緩くした方がより作品らしい良いと考えました。*6

また、仕事の詳細を説明する際に、ライブの有無と合格目標値をプレイヤーに説明してもらう事で、後述のキャラクター成長の指針としてもらう事にしました。
このあたりは再現からは少し離れますが、ゲーム的に楽しく遊べるよう組み込みました。

キャラクター成長

TRPGはTVゲームのRPGと同じように、キャラクターを成長させる要素がある事が多いです。
そして、多くのTRPGシステムはシナリオ終了後にキャラクターを成長させます。
ですがアニメ版の流れを踏襲して、シナリオ中成長を採用しました。

ゲームとしても、仕事やライブに向けてどうキャラクターを成長させるべきか。
どうすれば目的を達成できるのか。そういった部分を考えて遊べんで欲しくて設定しました。

ライブ

自由度の高いシナリオを推奨する一方で、アニメ版と同じようにシナリオの最後はライブシーンで締めてもらうようなルールにしました*7
これはTRPG的にも最後にボスキャラと戦うのと同じものです。

ライブシーンでは、準備としてゲーム版と同様にアイカツカードからドレスを選んで着替えます。
このドレスは所謂装備パーツであり、キャラクターのパラメータを底上げしてくれます。

さらに、TRPGらしくダイスを振ってもらいます。
ダイスの出目 + ドレスの補正パラメータ + 成長したキャラクターのパラメータの合計によってスコアが決まり、スコアによってライブが成功するか判定します。
スコア値によってはスペシャルアピールも発動し、さらにスコアが伸びます。*8

この、ダイスとドレスの補正とキャラクターのパラメータの合計最大値と、スペシャルアピールの出現条件となるスコアとのバランスは、かなり考慮しました。

このシステムは、"ドレスが弱くてもゲームをクリアできる(ドレスの自由度)"と"強いキャラクターはスペシャルアピールを出せる(美月さんなど)"を両立したものです。
アニメ版において、神崎美月のような実力のあるアイドルはスペシャルアピールを簡単に3回と出します。
スペシャルアピールを出すとスコアが伸びるから、パラメータの高いドレスを着た方がゲームには勝ちやすくなります。

しかし、一方でアイカツカードでは好きなドレスを着て欲しいとも考えています。
なぜなら、ドレスのコーディネートも『アイカツ!』の原作要素だからです。
パラメータが高いからと言って必ずしも依頼に即した衣装になるとは限りません。
「休日のお出かけデートに着ていく服の発表会」のようなライブで、難易度が高いからプレミアムレアドレスを着るほかに選択肢が無い。
そんな状況は『アイカツ!』らしくないかなと考えています。
そのため、ドレスが弱くても、ダイスとキャラクターのパラメータによってスペシャルアピールが出せるようになっています。

逆に、ダイス目が悪くてもキャラクターのパラメータとドレスの補パラメータでもスペシャルアピールが出せますし、
キャラクターのパラメータが低くても、ドレスとダイスによってスペシャルアピールを出すこともできます。

3つのパラメータは、劣っているパラメータを他の2つで補えるようになっています。

次回予告

すみません、長くなってしまったので続きは16日とさせていただきます。

*1:つまりアドリブでシナリオを変えるって事です

*2:かの有名な"伐採"など

*3:SW2.0、駆け出しアイドルRPG ビギニングアイドルなど

*4:崖登りなど

*5:成績上位者じゃないと学園長に呼び出されないわけじゃない…はず

*6:ユリカ様のプレミアムレアドレス回のような熱意で人を動かすシナリオが好きなんです

*7:「エンジョイ!オフタイム」のようなシナリオの場合はこの限りではないとも書きました

*8:1度アピールを発動すると追加でサイコロが振れます