ねむい

睡魔と戦うのに忙しいので労働は別な人に任せたい

『夜行』読了

夜行

夜行


森見登美彦先生の『夜行』を読み終わりました。

本作は森見登美彦先生のミステリー作品です。
私は森見先生のミステリー作品というと『きつねのはなし』しか読んだことがありませんが、
なんとも言えない不気味で暗い水底のような不明瞭な感じがとても恐ろしく感じました。

本作も、つかみようのない…まさに"夜"のようなミステリーが魅力です。
構成は、オムニバス形式のような短編4編とそれをまとめる最終編によってなる全5編です。(全てが繋がっている事は最初から説明されています。)
各短編だけでも不気味で面白くあり、各編を読むだけでぶるぶると震えてしまいます。

『きつねのはなし』でもそうでしたが、読み終えたところで物語から抜け出したような感覚はなく、不思議は不思議のまま。
本作もそのような、終わりのない夜の旅を想起させるような作品です。
読む際、暗い時間に1人で静かに読まれることをオススメします。