はじめに
こんにちは、黄色です。
この記事はアイカツ! Advent Calendar の16日目となります。
www.adventar.org
15日目は、Bamboo_Cさんの「SHINING LINE* と STARTDASH SENSATION の相似性について」でした!
melty.koume.in
『アイカツ!』はいつも曲と本編のリンクが絶妙で、泣かせにきていますよね。
"努力は一日にしてならず"と言うように、「START DASH SENSETION」のようなあかりちゃんになったのは、誰でもないあかりちゃんの弛まぬ努力があってこそだと思います。
視聴者も、あかりちゃんの努力を見続けてこそ、この歌詞の真価が感じられるのではないかと思います。
なので、現在4年目を見ていない事を激しく後悔しはじめました。冬休みの一挙配信期間で遅れを取り戻さないと。
さて、本題です。
今回は先週に書いた「アイカツ!TRPGを作った話 その1」の続きとなります。
yellowho.hatenablog.com
前回は、ゲームのルールを作成する際に気をつけて事まで書きました。
構成考えずにぶった切ってしまったので、変な終わり方で申し訳ありません。
また、今回の記事も長くなってしまいましたが、少しでも読んで頂けると嬉しいです。
以下の目次で進めていきます。
目次
- はじめに
- ルールを作る際に気をつけたこと
- 初版の反省点
- TRPGとして優先した事
- 今後の予定
- おわりに
ルールを作る際に気をつけたこと
本来のゲーム性を損なわない
本来のゲーム性、つまりゲーム版にて楽しいと思うことはなるべく再現しようと気をつけました。
とはいえ、ゲーム版はあまり遊ばないのですが、主に以下の2点が面白さだと考えてルールを調節しました。
- キャラ同士の掛け合い
- 自キャラを着せ替えできる
"キャラ同士の掛け合い"は、シナリオに制限を設けない事で自由にNPCとしてキャラを出してもらえるようにしました。ルールというほどのものでもありませんが…。
"自キャラを着せ替えできる"点は前回の記事でも触れたようにライブ時のボーナスにて実装しました。
どんなドレスを着ていても、キャラのパラメータやサイコロで挽回できるようにすることで、好きなお気に入りのカードや仕事のシチュエーションに合ったコーデでライブができるようにしました。
シンプルで始めやすいか
TRPGの難点の一つにルール量の多さがあると私は考えています。
分厚いルールブックを買い、その1/3~1/2程度の分量のルールを把握して遊ぶというのは初心者にはコストが高く、気軽に誘うということが難しいのではないかと思います。
『アイカツ!TRPG』はすぐに遊べるTRPGを目指して作りました。
具体的には、次の2つを実現できないかと考えて作りました。
- ルールが少ない
- 処理が簡単
ルールが少ない
全体的にルールを少なくしましたが、特にパラメータを4種類に絞った事で随分と簡単になったと考えています。
TRPGは行為判定についてシチュエーションによって使うパラメータがそれぞれ異なり、どのタイミングならどのパラメータを見るのか覚えなければなりません。
また、スキル等がある場合はそのスキルによっても使うパラメータが異なり、都度参照したり覚えたりする事が大変でした(覚えたら楽ちんですけどね)
そこで、『アイカツ!TRPG』は行為判定に利用するパラメータを4つに減らしました。
特に、汎用判定パラメータとして"アイカツランク"を設定した事は大きいと考えています。
この"アイカツランク"というパラメータはアイドルのレベルを表します。劇中でのアイカツランキングとは別の指標です。レベルなので数値が大きい方が強い事にしています。
ゲーム中の主な行為判定を"アイカツランク"にまとめる事で処理や簡略化されプレイヤーが覚える事も減りました。
また、"アイカツランク"という曖昧な指標により、劇中のアイドルらしからぬ行為(崖登り、伐採、スカイダイビング等)をうまく表現できたと思います。アイドルに不可能無し。
他の3つのパラメータは"ドラマ"、"ファッション"、"ライブ"としています。
これはそれぞれ劇中のソレイユが得意とする仕事をモチーフとしました。
星宮いちごちゃんは大スター宮いちご祭りをしたので"ライブ"
霧矢あおいちゃんはイケナイ警視総監の"ドラマ"
紫吹蘭ちゃんはアゲハなミューズで"ファッション"
これら3つのパラメータは依頼をこなしたりライブをするのに使います。
よって出番は非常に少ないです。ですが、依頼をこなすためには必要な重要なパラメータです。
この3つのパラメータをゲーム中にどう高めていくのかが肝になります。
初版の反省点
と、ここまで書いてきましたが『アイカツ!TRPG』はあまり良いゲームではなくなってしまいました。
なぜなら、とにかく"あそびにくい"ゲームとなっていたからです。
以下で詳しく見ていきます。この節が一番長いかも知れません(汗)
ルールが曖昧
まず、TRPGにも関わらず曖昧なルールが多かった事が挙げられます。
単純に一つ一つのルールが曖昧で何ができて何ができないのか不明瞭なものもあれば、Q&Aやトラブル時の対処法など、実際に遊んでいて判断に困る場面をサポートする情報が書かれておらずゲーム進行がスムーズにならない面がありました。
GMに丸投げしすぎ
「シナリオに自由度を持たせた」のは良いのですが、その実はシナリオに依存していただけであり、しかもそのシナリオの作り方やコツ等が一切載っていないため、GMは何をどう作ったら良いか判らない状態になっています。
依頼の内容や難易度の例、ドレスの取得条件など、シナリオ作成キットのような簡単にシナリオを作成できる環境を準備しておく必要があったと考えています。
また、ゲーム進行に際してもどうすればフェイズが進むのか、どうしたらダメなのか何が良いのかを完全にGMの裁量に任せていました。
今回の本は「アイカツ!を知らないTRPGを好きなGM」と「TRPGを知らないアイカツ!好き」の両方をターゲットにしていましたが、どちらにも配慮が足りない形となっていました。
具体的には、ゲームやアニメを知っていればOKとなる行為がGMによってアウトになるなどですね。
最終的にその場のGMが判断するというのはTRPGとしては当たり前の事ですが、その判断の指標となる情報が本に盛り込むべきでした。
作品情報の不足
世界観の説明に割かれているページが非常に少なく、これもまた『アイカツ!』を知らない方には遊びにくいものでした。
特にキャラクターやスターライト学園の説明が不足している事は、この本で初めて『アイカツ!』を知る人がいたら…と思うと悔しいです。
また、挿絵や図がほとんどなく文章だらけになってしまった事も、遊びにくさの原因だと考えています(この記事もそうですね…)
特に、豊富な種類を持つアイカツカードのドレス達に絵がない事も問題でした。
とはいえ、こちらは丸コピするわけにもいきませんから公式サイトのアイカツカードリストを事前にGMに印刷してもらうくらいしか対策が思いつかないのですが…。
カードナンバーはオリジナルと同じに振ってあるので、調べるのはそう難しくないのですが分量が多いためGMに掛かる印刷と管理のコストがバカにならなくなってしまいます。
ゲームとしての面白さ
『アイカツ!TRPG』のシステムはロール重視なシステムです。
しかし、それでゲームとして面白いのかという危惧があります。
"おままごと"で終わってしまうのではないか、達成感や繰り返し遊んでみたくなるような魅力がないのではないかと不安です。
ルールを簡略化し、GMのシナリオに依存し、参加者の想像力に大きく頼らざるをえないシステムですから、人によってはまったく面白くのないものになっているのでは、という心配もあります。
その心配から、ゲームとしてもっと面白くなるような仕掛けを考えています。
成長をトレードオフな関係にしたりスペシャルアピールをスキル制にしたりなどです。
これらは今後"エキスパートルール"として、通常ルールやTRPGに慣れた人向けにルールを作っていく予定です。
今後の予定
改訂版
いきなりですが、初版の改訂版を出します。
初版を刷新して、上記の問題点をなるべく解消したものをお届けしたいと考えています。
また、初版はページ数が足りなかったので、改訂版はボリュームを増し増しにする予定です。
予算内に収まれば…ですが(汗)
2年目
1年目だけでなく、2年目も出します。
2年目では、ドリームアカデミーのルールや星座ドレス、星座アピールのルールを追加します。
また、上記で軽く触れた「エキスパートルール」も収録する予定です。
改訂版と同時に頒布できることを目標としていますが、作業の進みによってはどちらかだけになると思います(おそらく改訂版のみ)
芸能人はカードが命!9
2016年2月13日に開催される「芸能人はカードが命!9」に参加登録しました。
まだ当落は出ていませんが、受かっていれば改訂版と2年目の2種類をこちらのイベントで頒布する予定です。
oba-q-honpo.net
値段が馬鹿みたいに高くなっているかも知れませんが、よろしくお願いします。
まとめ
記事というよりも雑記のような形になってしまいました。
一連の記事をまとめますと、次のようになります。
おわりに
TRPGは楽しいのですが、色々とハードルが高くて人口がなかなか増えにくいものです。
こういったキャラクターTRPGが増える事で、少しでもそのハードルが下がってくれればと願っています。
そして『アイカツ!』の魅力が1人でも多くの人に伝わって欲しいです。
このゲームを通して、今まで実現できなかった自分だけのアイカツ!をしたり、まさにアイドル!というような強烈なキャラクターが生まれるようなシステムを目指していきます!
美月さんに「そんなものなの!?」と言われないためにも。
Let's アイカツ!
明日はfujii_takashi_さんの記事です。
※前回の記事と分割の仕方が悪いので、後で修正して文量のバランスを合わせる予定です。