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ねむい

睡魔と戦うのに忙しいので労働は別な人に任せたい

『百合の世界入門』の「はじめに」を読んで

はじめに

この記事は「百合 Advent Calendar 2016」の10日目の記事です。
www.adventar.org



今回の記事のテーマは、玄光社様から出版された『百合の世界入門』です。

百合の世界入門 (玄光社MOOK)

百合の世界入門 (玄光社MOOK)


タイトル通り、百合というジャンルに初めて触れる人をターゲットに様々なジャンル分けをして約140冊もの漫画作品を紹介している本です。
本編の素晴らしさは既に多く語り尽くされているでしょうし、何よりも様々な作品が紹介されている本だからこそ価値は読んだ人にしかわからないと考えます。
今回は、12ページ目の「はじめに」の項目について書きます。

"百合"とは何か

「はじめに」はたった1ページの短い文章です。
しかし、ここに記されている事はこの本の理念を象徴するものです。

"百合"の定義とは何か


"百合"という不確かで強く脆い概念は、百合を愛する人達の間でも考えが異なります。
これは百合か、百合ではないのか?何を以て百合とするか?

その問いに明確な答えがない事を、この本は初めに示します。
"百合"というジャンルは、受け取り手の感じるものが定義なのだと。
自身が"百合"だと感じたもの、それこそが"百合"なのだと。



入門書として、最初に定義を明確にしたら楽だったでしょう。
そしてその定義に沿った作品を紹介できれば簡単だったでしょう。
しかし、本書はそれをせず読者に答えを探らせるかのように様々なジャンルの百合漫画作品を掲載しています。


私はこの本を、「読者自身の百合世界」への入門書だと解釈しています。
この本に紹介されている作品に触れる事で、読者の内面の百合世界に触れ、広げる。
それを促すことがこの本の目的なのではないかと、私は考えています。

おわりに

百合ジャンルが活発になる中で、このような本が出る事はとても喜ばしいことだと思います。
この本が"百合"という概念に寛容であることで、新たに百合に触れる人も自由に百合を見つけ考え生み出していくことができるのではないでしょうか。
来年も百合ジャンルの発展が楽しみです。

2016.12.10 『ブレイブウィッチーズ』のロスマン×ヴァルトルートで脳が溶けた黄色より