Boad Game Design Advent Calendar
12月になり「Boad Game Design Advent Calendar」をウォッチしています。
プロのゲームデザイナーの話が読めてとても面白く参考になります。
ボードゲームのスタンダード
記事を読んでいて、ボードゲームのスタンダードとも言えるトランプで遊べるゲームを増やしたくなりました。
ババ抜き、神経衰弱、大富豪、スピードあたりはよく遊びますが、逆に言えばそれぐらいしかトランプゲームを知らなかったので、色々と知りゲームデザインや面白さの肝について知りたくなりました。
そこで、トランプスタジアムさんに掲載されていた、「ナポレオン」を遊んでみることにしました。
ナポレオンルール
詳しくはこちらに。
簡単に言えば、プレイヤー同士でカードを出しあって強さ勝負をして、一番得点を稼いだプレイヤーの勝ちです。*1
このゲームの面白さはどこかと言えば
- 誰が味方か判らない
- どのタイミングでカードを切るか
の2つだと考えています。
味方不明
このゲームは5人が2:3の二つのチームに別れるゲームです。
片方は"ナポレオン"と呼ばれるチーム、もう片方は連合軍です。
ナポレオンはゲーム開始時に決まり、ナポレオンが指名したもう1名以外は連合軍になります。
このゲームで特徴的なのはナポレオンが味方を指名する方法です。
それは、指名したカードを持っているプレイヤーが味方になるのです。
例えば、ナポレオンになったプレイヤーが、「ハートのクイーンを持っているプレイヤーが味方」と指名すればそのプレイヤーは味方です。
味方になったプレイヤーは味方になった旨を宣言する必要がありません。
つまり、ナポレオン側も連合側も誰が選ばれたのか判らないのです。
ナポレオンは自分以外は敵に見えるようになり、連合軍側はナポレオンしか明確な敵が居なくなります。
これにより、手札で勝負する際に攻めていいのか退いていいのか判断が難しくなります。
勝っているプレイヤーが味方なら退いて良いのですが、敵なら攻めて勝たなければなりません。
この駆け引きがルール外の仕草や表情を読む行為に発展していくのだと思います。
カードを切るタイミング
「ナポレオン」は、53枚*2のトランプをゲームの開始時に全てプレイヤーに配り手札にします。
よって山札など運の要素は減り、確実に全てのカードがプレイヤーの手元にある状態*3となります。
そしてゲーム開始時に強さの順序も決められています。*4
プレイヤーは他のプレイヤーが自分の手札よりも強いカードを持っている事を考えに入れながらプレイしなければなりません。
序盤で勝つか中盤で攻めるか。味方と連携するかどうするか。
一度使ったカードは捨て札に置かれるため、終盤になればなるほど手札が減り選択肢がなくなっていきます。
上記で書いたように、ナポレオンの味方は本人しか知りません。
ですから状況的に自分のチームが勝っているのか判りにくくなっている事も、どの手札を切るか悩ませる要素になっています。
遊んでみた
1人プレイで遊んでみました。
自分で全ての手札を見て、それぞれのプレイヤーの立ち位置から思考を予測しながらプレイしました。
こうすることで、プレイヤーがどんなジレンマに悩まされるのかを知る事ができ、そのジレンマこそがゲームの楽しみだと考えています。
1回目は連合軍の勝ち。
2回目はナポレオンの勝ちでした。
ナポレオンの味方になったプレイヤーが、どう動くのかが難しいゲームです。
ですが難しい分、一番楽しいポジションでもあります。
どのように他プレイヤーを引っ掻き回すかが楽しみな役です。
難しさ
このゲームの難しい所は、チーム分けの処理だと思います。
ゲーム開始前にチーム分けをします。
方法は"自分が取れそうな得点をプレイヤー全員が宣言していき、それが一番高いプレイヤーがナポレオンとなる"です。*5
このルールの難しさは、初手の手札から自分がどれだけ得点を取れそうか予測する事です。
山札の運がないとはいえ、自分以外の手札も見えず味方が誰かも判らない。
その中で、取れそうな得点を言い合っていくのは高度な駆け引きが要求されます。
また、ここで宣言した得点が直接の勝利条件*6になるため、いい加減に数値を釣り上げるのは得策ではありません。
早めにパスして連合軍で戦うか、嘘でもできるだけ粘ってナポレオンになるか。
カードを配られた時点から駆け引きが始まっています。
おわりに
おそらくナポレオンはかなりメジャーなルールなので、2015年にもなって単独記事作ってるのはココぐらいかと思いますが、軽く1人プレイしただけでも楽しかったので、次は誰かと遊んでみたいですね。