ねむい

睡魔と戦うのに忙しいので労働は別な人に任せたい

『SHIROBAKO』で見る役割と視点

この記事は「SHIROBAKO Advent Calendar 2021」の6日目の記事です。

adventar.org

役割の違いで見えてくるもの

組織で仕事をする場合、役職というものがありますね。
役職が変われば、入ってくる情報が変わり、状況の見え方が変わってきますよね。 この記事では、入ってくる情報や状況の見え方を"視点"と呼びます。

SHIROBAKO』の作中では、宮森が製作進行のメンバーから製作進行のデスクへと役職が変わりました。
今まで指示を受けて作画の回収をメインに仕事をしていた宮森も、新人教育、各メンバーへのタスクの割り振り、ナベPとの連携、木下監督のお世話などなど、役職が変わって仕事の幅が大きく広がりました。
それと同時に製作現場全体の情報が入ってきたり判断できる事柄も広がって、より深くアニメ製作に関わっていくことになります。 役職が変わり視点が上がれば、今までより俯瞰した観点で物事を進めていくことになるんですね。

色々な役職からの視点でアニメが作られる

SHIROBAKO』には、様々な役職の人が登場します。
社長、プロデューサー、監督、演出、アニメーター、脚本家、音楽家、美術、声優、総務、原作者などなどなど。
それぞれそれぞれの役職の中で持ち得た情報や権限の中で仕事をしています。
さらに『SHIROBAKO』の良いところはムサニ以外の会社の人も登場しますよね。
夜鷹書房、スタジオタイタニック、赤鬼プロダクション、Ourrin、各テレビ局などなど。
アニメ製作には色々な会社が関わり、みなさんそれぞれの役割の中で仕事をされています。

アニメは基本的に制作進行の宮森の視点で進むため視聴者には伝えられない部分も多いですが、関わった人々にはそれぞれの役職ごとの視点があるわけですよね。
たとえば夜鷹書房の編成局長さん(ナベPと麻雀打ってる人)は、おそらくムサニの製作能力や作品の人気、アニメ化する時期などを勘案してアニメ化にGOサインを出したと思います。
エスタンエンタテイメントの葛城さんもメーカープロデューサーという視点から得られる情報を基に苦労しつつもムサニに付き合ってくれているんじゃないでしょうか。

役職を変えてSHIROBAKOを見てみたい

SHIROBAKO』が共感を得るのは、たくさんの役職のキャラクターが登場し、それぞれの視点が見えるからなのでしょうね。
どこかに自分と重ねられる役職がある、それもまた『SHIROBAKO』やアニメ製作の魅力なのだと思います。

将来、自分が社長になったら丸川さんの視点が少しでも分かってくるかも知れませんし、ケーキ屋さんになったらケーキ屋時代の本田さんの視点に共感できるようになるかも知れません。
今とは違う役職になって『SHIROBAKO』を見たら、また見え方が違ってくるんでしょうね。